□ 研究内容
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1. 平面・曲面構造の研究
1-4. 円筒シェルの補強法
 軸対称圧縮力を受ける円筒殻の座屈に関する研究は半世紀以上の歴史を有するが、 その最大の関心事は、古典座屈理論値と実験値の不一致であった。実験によれば 理論値の約20〜60%で座屈が発生することが既に1930年代に確認されている。 煙突のような円筒シェル構造は、薄肉軽量でありむやみに殻厚を増すことは不経済であるばかりでなく、シェル構造の最大の持ち味を失うことになる。また、人命に直接関係しないため設計上の安全率は高くない。 しかし、予測できない経年劣化による肉厚の減少および繰り返し生じる外力により耐力が急激に劣化するおそれもある。そこで、円筒を効果的に補強する必要性が生じる。
 本研究では、薄肉長大な円筒殻に縦リブ補強を施したときの耐力増加を実験によって 確認する。鋼製円筒殻に等間隔配置された補強材の数および溶接間隔を変数にとった 試験体で実験を行なった。
(半谷研究室において実施)