2. 空間構造システムの開発
2-3. トポシェル構造の開発(平板によって構成されるモジュール型等高集積シェル)
石積アーチには、くさび型の石を用いた正式のアーチと、平たい石を用いた擬アーチと呼ばれる持ち送り式のアーチがある。
アーチは一方向のみに力が伝達される1次元構造である。そのため構造体が完成される前は自立せず支保工が不可欠である。
本研究で開発する”モジュール等高集積シェル”は持ち送り式を2次元に拡張し、安定状態で施工することを目的としたものである。このシェルの特徴を以下に挙げる。
(1) 任意の平面形状が可能である。
(2) プレキャスト単位構造(モジュール)を用いることにより支保工無しの施工が可能である。
(3) 閉鎖型であるので、施工の各段階で安定である。
(4) モジュールの形状として種々の断面形が可能である。
(5) モジュールの規格化が可能である。